コース代表教員からのメッセージ
都市システム計画コース 河野達仁教授
(兵庫県立神戸高等学校卒業)
快適な生活や経済の成長には、生活・生産・安心を向上させる交通・都市基盤整備による空間創造が必要になります。施設の整備や維持管理のための利用料金や財源調達の仕組みをうまく設計する必要もあります。
交通・都市計画を考えるうえで、重要な観点が多くありますが、そのうちの一つに集積のメリットがあります。都市が大きくなるほど、多様な財・サービスが供給されます。例えば、東京や大阪には、地方ではなかなか見られない「落語やお笑いの劇、有名アーティストのコンサート、珍しいファッション、東京ディズニーランドやUSJといった無二のアミューズメント施設など」があります。高度な医療サービスもある程度大きな都市でなければ維持できません。多様な産業が集まることによる高い生産性も集積のメリットです。
交通・都市計画の考える場合、集積のメリットについての理解を深める必要があり、都市システム計画コースでは、都市集積のメカニズムや集積のメリットを定量化する研究、それらの成果をもとにした都市計画手法の提案などを国際レベルで行っています。このような形で都市の発展に貢献にできる学問を東北大学で一緒に学び、極めませんか。
研究室紹介
空間計画科学研究室 
井上亮准教授
都市や地域で生活を営む人々が織りなす社会経済活動の実態把握を行う方法である、地理情報科学に関する研究・教育を行っています。
データ科学を応用した地域分析手法やその分析結果の可視化手法の開発を通して、データに基づく現状分析を踏まえて地域の将来を議論できる環境を整備し、よりよい地域の構築へと貢献することを目指しています。
社会システム計画学研究室 
河野達仁教授、福本潤也准教授
社会資本整備の計画・評価手法の開発や、国土・地域政策の計画制度に関する研究に取り組んでいます。研究のアプローチは多様です。経済学の理論を用いて、紙と鉛筆を頼りに新しい評価手法の開発に取り組む場合もあれば、人間の行動や地域の経済活動に関するデータを収集・分析して、実態に即した計画制度の提案につなげる場合もあります。
交通制御学研究室 
赤松隆教授
交通・都市システムの計画・運営に関する方法論を、先端的なゲーム理論や計算機科学を活用しつつ、研究しています。
(1)交通科学&交通計画:渋滞のない快適な交通システムの実現を目指し、動的な交通ネットワーク流の予測モデルや未来型の交通需要管理法を開発しています。
(2)都市科学&空間経済学:都市・地域システムでは、企業や人口の空間的な集積パターンが自己組織的に形成されます。その経済メカニズムを説明しうる数理モデルを開発しています。
地域計画学・レジリエンス計画 
奥村誠教授
巨大な自然災害によってインフラや情報通信手段が麻痺した被災地を、迅速かつ効果的に支援するための研究をしています。現在は、最適化計算、ゲーム理論を駆使し、被災地における真のニーズの把握や復興計画に関する研究を進めています。また、統計学・経済学・地理学を基礎に、自然環境と調和する都市を作るための社会資本整備や経済的誘導制度などの施策の提案と評価方法の開発をしています。
地域計画学・空間デザイン戦略 
平野勝也准教授
災害に強い持続可能で、美しく快適な地域社会づくりを目指し、地域に根差した減災・防災まちづくりの研究とその実践を行っています。具体的なテーマは、景観まちづくりのための分析方法論、実際の復興まちづくりのデザインなどと多岐にわたります。特に、住みよい街や質の高い公共デザインを作るために、街路や地域のイメージ形成の探求、人の記憶からみた都市のイメージ形成のメカニズムに関する研究に取り組んでいます。