2016年9月22日〜10月14日に本学科1階のトンチクギャラリーで「先史のかた―連鎖する土器群めぐり」展を開催しました.本展は東北大学学際科学フロンティア研究所と文学研究科および工学研究科の二ヶ年連携プロジェクトの一環として実施され,学術資料を新たな視点・方法でキュレーションして,その価値を広く公開しようという取り組みの一つです.
プロジェクト1年目の今回は,文学研究科が所蔵する考古資料135点の展示企画を中心として展示空間のデザインと施工およびブックレット制作を五十嵐研究室の学生が担当しました.建築の分野にも通ずる「かたち」をテーマとして,これまでの学術的な枠組みや基準を越えて,土器が持つかたちのダイナミクスを空間的に表現しました.また,仙台を拠点として活動する2名のアーティストの青野文昭氏と斧澤未知子氏にもご参加いただき,土器にインスピレーションを受けた新作を出展いただきました.
展示会に関連して企画したトークイベントでは,6月6日に国立歴史民俗博物館の松木武彦先生をお招きして考古学と建築の接点について五十嵐先生とご対談いただいたほか,クロージングでは東北大学東北アジア研究センターの高倉浩樹先生にお越しいただいて学術資料を展示公開することの重要性について熱く語っていただきました.お陰さまで600名を超える一般の方をはじめとする様々な分野の教員や学生等にお越しいただき,たくさんの感想をいただきました.来年度の展示企画に役立てて継続した企画にしたいと考えています.